グランデアモーレ(ヒカルアモーレの10) 第2戦


キャロットクラブ出資愛馬第17号は、憧れの松田博資厩舎。

私は結果的に超一流の厩舎とは相性が良くない(音無秀孝厩舎・未出走で引退、橋口弘次郎厩舎・未勝利で引退、藤沢和雄厩舎・1勝するも予後不良)が、やはりダビスタ時代からの憧れは変わらない。

松田博資師も本年66歳。定年まではあと僅かということで最後のチャンスと思って出資。


馬体は私の思う走る馬とは遠いが、1月と早い生まれで父も仕上がり早のネオユニヴァース、早期からデビューしてクラシックに乗って欲しいと願って購入。


初戦の前走はだれが見ても追い切り本数は足りず、動きもゲートが少し速い程度で平凡、また送られて来た写真からも馬体に迫力を感じない状態だったが、サンデーサイレンスの3×2の危険な配合の断然人気馬アドマイヤドバイを完封して圧勝!!

正直驚いた。

二の脚は素晴らしく速く、最後も少し仕掛けられたらスッと反応し素晴らしい加速。これは先々楽しみだ。

そして私のもっとも望む芝の中距離で走れそうな馬!!嬉しい。


9月1日 札幌11R 第47回 札幌2歳ステークス GV 芝1800m 国際に出走!!

6着/10番人気。

中途半端な仕上げの初戦と違い、しっかりと仕上げた今回は、勝った前走の時計を2.5秒も縮める優秀なもの。

2番人気のトーセンパワフルに先着し、牝馬最先着!!牝馬限定戦なら、いずれ重賞の1つくらいは勝てそうな内容で嬉しい。

ゲートも速いし、道中もピタリと追い合う。そして終いも伸びる。なかなか強いぞ。順調に行って欲しいと願うばかり。

私ほっさんの最も望む芝の中距離を走れる馬。この出現をどれだけ待ちわびたことか。

鞍上は藤岡佑介騎手が手が合うし、次も乗って欲しい。


レース回顧と時計の分析、レース後の陣営のコメントを掲載。

(2012年9月3日完結)

2012年8月2日立ち上げ

●次走は9月1日 札幌2歳ステークス GVを予定

 初戦の前走札幌の新馬戦を快勝した我らが愛馬グランデアモーレですが、次走は8月11日の札幌9R コスモス賞 オープン 芝1800m或いは9月1日 札幌11R 札幌2歳ステークス GV 芝1800mかと思っていましたが、8月1日に更新されましたクラブ公式HPによりますと、どうやら札幌2歳ステークス GVを目標にするようです。

 以下は8月1日に更新されましたクラブ公式HPグランデアモーレの近況報告です。

「先週の競馬は、正直まだ馬体に余裕があったし、次につながればと思って見ていたんです。実際レース中もフラフラして頼りなかったけれど、あれで勝つんだからね。うちの厩舎は基本的に新馬から目一杯には仕上げないけれど、その分使ってからの上積みは大きい。しかも今回は勝ってくれたのだから、今後が本当に楽しみですよ。一度放牧に出すことも考えたけれど、札幌2歳Sを目指すとなると期間が中途半端だし、このまま札幌に置いておいて調整していこうと思っています」(松田博師)今のところ9月1日の札幌競馬(札幌2歳S・芝1800m)を目標にしています。

 ということで、私もそうでしたが、松田博資調教師も初戦はあまり期待していなかったことや、次走は札幌2歳Sを目標に調整して行きたいということが書かれています

 今回の1戦でマツヒロ師のこの馬に対する見方が随分と変わったということがわかります。POG本などでは必ず出てくるマツヒロ厩舎の豪華な顔ぶれの中にグランデアモーレの名前は全くと言っていいほど出てきませんでしたから、走る前まではかなり評価の低い馬でしたからね。師のおすすめ馬として名前が出ることはありませんでしたからね。

 それがデビュー戦勝ちで期待馬に変身。1度走らせてさっさと放牧という期待薄馬にありがちなプランから、重賞を目指すべく、手元においてしっかりと調整するプランへと変更になりました。

 これからもずっとこのパターンで行っていただける為には、次走でも”重賞でもやれるんだ”というところを見せなければなりません。もちろん、賞金加算のできる1着2着であれば、これはもう一流馬の扱いになるでしょう。

 正直、グランデアモーレのデビュー戦は走破時計も平凡ですし、評判馬を負かしたとはいえ、その評判馬アドマイヤドバイが走ってみたらこんなものだったのかと評判を落としたレースに過ぎません。強い馬を負かしたという印象はありません。

 ですので、明らかにメンバーが替わる重賞でどのくらいやれるかは未知数ですし、これまた自信はありません。

 逆に道中は外から来られて頭を上げたりと競馬上手ではなかったですから、ああいった悪癖が強くでるようになってしまうと、昨年新馬戦圧勝後500万クラスで低迷を繰り返している愛馬マデイラパターンになってしまいかねません。

 馬は生き物ですから、まだまだこの先どうなるか期待も大きいですが不安も一杯ですね。


 ただ、マデイラもそうですが、このグランデアモーレも抜群の二の脚に仕掛けられてからの反応の速さと特筆できる能力があり、相当な素質を感じます。上手く成長してくれれば、私が望む安価な2、3勝馬に十分なりうる存在だと思いますし期待しています。

 さて、2戦目。どのような走りを見せてくれるのか楽しみです。

これ以降は2012年8月11日に作成

●札幌2歳は本賞金400万円なら除外の可能性あり?

 本日(8月11日)札幌のコスモス賞に出走したグランデアモーレと同じ松田博資厩舎の超有力馬にラウンドワールドの岩田康誠騎手が同馬についてレース前にこんな発言をされていました。

「初戦は負けてしまいましたが、前走は期待通りの勝ち方をしてくれました。来年には大きなところを目指せる馬。今のままでは札幌2歳Sで除外の可能性があるので、ここでキッチリと賞金を加算しておきたい」と素質に惚れ込んでいる。(競馬ブック)

 ??我らが愛馬グランデアモーレが目指している札幌2歳S GVは本賞金400万円の馬は除外の可能性があるんですか?これだけ早くから準備をしていて除外なんていうのは目も当てられません。

 そんなことになるんだったら、グランデアモーレもコスモス賞で小銭稼ぎしておいたら・・・。

 実際、どうなんでしょうね。

これ以降は2012年8月12日に作成

●グランデアモーレの勝った新馬戦の5着馬が中1週で優勝

 グランデアモーレが勝った7月29日の札幌の新馬戦で5着だったマコトタンホイザーが本日(8月12日)中1週で札幌1R 2歳未勝利 芝1800mに出走し、見事に優勝しました。

 既走馬ばかりの未勝利戦ですが、勝ち時計は1分51秒6良馬場と遅く、我らが愛馬グランデアモーレは追い不足で初出走で1分51秒0良馬場の時計で走ったわけですから、並の能力ではないことが改めてわかります。

 グランデアモーレの次走は重賞の予定ですが、勝ち負けはなかったとしても良いところまでは行くのではないでしょうか。

 ちなみに、新馬戦の2着〜5着馬はまだ出走していません。この辺もどのような走りをするのか注目ですね。

これ以降は2012年8月16日に作成

●2歳Sの出走順位について

 上記8月11日に更新した我らが愛馬グランデアモーレが出走を予定している札幌2歳ステークスの除外の可能性について、私の知識不足でした。

 8月13日に同じくグランデアモーレの所持者でおられますフィーバーさんが当サイトの意見交換コーナーに以下のような書き込みで教えてくださいました。

 記憶の片隅にある情報で2歳限定なのか分かりませんが、フルゲート以上(14頭)になると新馬勝ちが優先出走出来たはずです。だから新馬勝ちしたグランデアモーレは、新馬勝ちした馬ばかりが集まってフルゲート以上にならない限り大丈夫ですね。ラウンドワールドは新馬戦勝ってないので、除外の可能性があったわけです。間違ってたらすいません。

追記
新馬勝ちの優先出走は小倉・新潟・札幌2歳Sのみの適用みたいです。


 ということで、恥ずかしながら私が何も知らなかっただけでした。言い訳すると、我が愛馬はこれまで3歳デビュー馬が多く、こんなに早くデビューしてしかも勝ち上がって2歳Sに出てくれるようなお馬さんが出没し始めたのは昨年からです。2歳Sの出走順位については全く知らなかったですねぇ。

 フィーバーさん、情報ありがとうございました。皆様にはお詫びして訂正いたします。

これ以降は2012年8月23日に作成

●鞍上は前走に引き続き、今年重賞4勝と絶好調の藤岡佑介騎手

 グランデアモーレの次走、札幌2歳ステークスの鞍上は初戦で優勝に導いてくれた藤岡佑介騎手かな?とは思っていましたが、クラブ公式HPでの発表はなくやきもきしていましたが、8月23日の定期更新で藤岡佑介騎手と発表になりました。

 藤岡佑介騎手は今年平安S GVで10番人気の伏兵ヒラボクキングで断然1番人気の我が愛馬エスポワールシチーを破ったのを始め、オーシャンカップのワンカラット(9番人気)、阪神牝馬Sのクィーンズバーン(11番人気)、福島勝牝馬Sのオールザットジャズ(1番人気)など重賞4勝といつになく絶好調です。

 特に、”人気薄””牝馬”での活躍が目立ち、今回のグランデアモーレもそのどちらにも該当しますし期待は大きいですね。


 そしてほっさん愛馬での馬券圏内率も100パーセントです。

●騎手は藤岡佑介騎手(ほっさん評価「B+」)

 今回も愛馬グランデアモーレの鞍上は優勝した新馬戦に引き続き藤岡佑介騎手です。

 私ほっさん愛馬とは抜群の相性で、5戦3勝で2着1回、3着1回と彼が騎乗すれば、馬券圏内確実です。もちろん、それぞれの馬は人気を背負ってのものですが、それでも結果をきちんと出してくれるのは心強限りです。今回は前走同様5番人気あたりと思われますが、馬券圏内をきっちりと確保して欲しいですね。相性が良いので、特に期待しています。


 そして、藤岡佑介騎手は札幌2歳Sと相性抜群。2006年のナムラマース、2009年のサンディエゴシチーと優勝。3年ごとに勝っていますから、2009年の次は当然2012年、すなわち今年ということですね(笑)。


 本年1月は私は平安S GVで断然1番人気のエスポワールシチーの口取りに当選し、フェブラリーS GT以来の重賞での口取りだとワクワクしていましたら、この藤岡佑介騎手の騎乗する伏兵ヒラボクキングにやられて2着と口取りを逃しました。ただ、これは彼の騎乗が素晴らしかったもので、文句はありません。強く印象に残っているということです。呆然とウィナーズサークルで表彰されている彼(藤岡佑介騎手)を見ていました。

 その後も本年は絶好調で重賞4つも勝っておられますが、そのヒラボクキングの10番人気を始め、9番人気、11番人気、1番人気と1つを除いて低評価の馬を激走させています。

 騎乗技術は私は素晴らしい騎手だと思いますし、特に北海道で彼の手綱というのは頼もしいですね。

 ステップシチーでは2勝を上げてくださいました。2着に破れたレースでは我々から見ても仕掛けが遅いと思いましたが、素直に騎乗ミスを認め悔しい思いを語ってくれました。ミスは仕方がありません。素直な姿勢が気持ちよかったです。

 騎乗馬の質が悪く、トップクラスの成績ではありませんが、その中での通算勝率8パーセント超えは実力の証だと思います。期待しています。


 2012年8月24日現在、JRA通算481勝、GTは未勝利、重賞22勝。勝率8.2パーセント、連対率16.3パーセントと中堅どころの数字で悪くない。本年(2012年)はここまで29勝、勝率7.0パーセント、連対率16.2パーセントとまずまず。しかし重賞4勝するなど大舞台で強い。


 藤岡 佑介(ふじおか ゆうすけ)は1986年3月17日生まれ26歳、日本中央競馬会(JRA)の栗東トレーニングセンターに所属している9年目の騎手である。騎手免許は平地競走のみ。デビュー当時は作田誠二厩舎所属。現在はフリー。


 父・藤岡健一は栗東所属の調教師であり、弟・藤岡康太は同じ栗東所属の騎手として2007年にデビューした。愛称は「豆」。藤田伸二が名付けた。好みのスポーツは競艇。

 競馬学校第20期生(同期には津村明秀、丹内祐次、吉田隼人らがいる)。2004年3月6日、中京競馬第2競走のシルクマイスターでデビューし、16頭立ての3着に入る。初勝利は同年3月13日、中京競馬第1競走のアスカクイーン。同年3月27日、中京競馬の沈丁花賞をトップオブワールドで制し、特別競走勝利を挙げると、その後も函館記念でワイルドスナイパーに騎乗し3着、暮れの朝日杯フューチュリティステークスでGT初騎乗を果たすなど、この年35勝を挙げ、JRA賞最多勝利新人騎手を獲得した。

 2005年1月30日の京都牝馬ステークスで父が管理するアズマサンダースに騎乗して勝利し重賞初制覇。

 2007年3月フリーに転身した。スーパーホーネットとのコンビでは2008年にマイルチャンピオンシップで2着に健闘し、2010年に安田記念で2着している。
 
 2010年のサマージョッキーズシリーズでは、ワンカラットで函館スプリントSとキーンランドCを勝ち、2位の柴田善臣とは2ポイントの僅差ながら優勝した。これにより同年11月27日に実施した第24回ワールドスーパージョッキーズシリーズに出場した。
 同年10月に通算400勝を達成し、直後の11月にJBCスプリント(船橋)で交流GT制覇を果たしている。しかし、中央競馬でのGTに限ると2着を5回記録しているものの未だ勝利を収めていない。

 調教師の矢作芳人は藤岡の騎乗技術について、「どの馬に乗せても折り合いの心配がないと言ってもいいくらい、……馬を折り合わせるのが上手い」と評している。矢作は一方で、その馬が自分に合わないと思うと「とたんに自信のない乗り方になってしまうことがある」とも指摘している。


「2011年は前半で22勝と低迷。騎乗馬の平均人気を見ると、2010年に6.5だったものが2011年は7.1に落ちている。パワーが十分でないので馬を抑え込むのがうまくなく、追ってからも迫力を欠く。勝負どころの捌きには甘さが見られるし、安心して馬券をあずけられない。川田将雅、浜中俊など実力のある若手が急速に台頭しており、手厳しい書き方になるが、調教師や馬主も祐介に依頼する必要性がなくなっているように感じる。2010年の63勝は父の厩舎(藤岡健一)が6勝、他の厩舎が57勝というバランスだった。しかし、2011年は父の厩舎が6勝、他が16勝と、大きく父寄りにになっている。2011年の1番人気馬での成績は[6・6・6・15]の連対率.364と評価できないもの。2010年は単勝10250円、15930円、8710円があって回収率が113パーセントだったが、2011年の単勝回収率は38パーセントと低水準になっている。ただ、2011年も単勝6840円、9270円、10350円での2着があり、2着43回のうち5回が馬連万馬券だった。父は祐介と康太の2人の息子に半分ずつ乗せていて、祐介の2011年の父の厩舎での成績は[6・5・4・35]の連対率.220となっている。通算成績は1着432回・2着424回、3着476回で、2着付け・3着付けの馬券が必要だ。」(佐藤祐樹元地方競馬騎手・2011年上半期まで評)

 ほっさん愛馬での成績 (5戦3勝)
 
 2008年 6月22日 ステップシチー 湯川特別 500万下    函館芝2000m  1着2番人気
 2008年 7月13日 ステップシチー 北海ハンデ 1000万下  函館芝2600m  2着2番人気
 2008年 7月27日 ステップシチー 松前特別 1000万下   函館芝2600m  1着1番人気
 2008年 9月13日 グレイスシチー 3歳未勝利          札幌ダ1000m  3着/3番人気
 2012年 7月29日 グランデアモーレ 2歳新馬          札幌芝1800m  1着/5番人気

これ以降は2012年8月26日に作成

●気になる特別登録表(9月1日 札幌11R 第47回 札幌2歳ステークス GV)

特別登録表 9月1日 札幌11R 第47回 札幌2歳ステークス GV 芝1800m 定量 混合戦

第1回登録完了馬 全20頭 フルゲート 14頭  
馬名 予定騎手 斤量 前走 前走着順 前走人気 過去着順
アポロカーネル 津村明秀 54.0  7.28 未勝利 札幌芝1800
エデンロック 三浦皇成 54.0  7/22 新馬 札幌芝1800
グランデアモーレ 藤岡佑介 54.0  7/29 新馬 札幌芝1800
コスモシルバード 木幡初広 54.0  7/14 函館GV 函館芝1200
コディーノ 横山典弘 54.0  8/12 新馬 札幌芝1800
ジェネラルグラント 五十嵐冬樹 54.0  8/04 クロOP 札幌芝1500
セイウンチカラ 54.0  8/05 未勝利 札幌芝1200
タマモコンパス 池添謙一 54.0  8/04 新馬 札幌芝1500
ディアセルヴィス 54.0  7/14 函館GV 函館芝1200 16 15
ディーエスコマンド 勝浦正樹 54.0  8/04 未勝利 札幌ダ1700 10
ディーエスタイド 勝浦正樹 54.0  8/11 コスOP 札幌芝1800
トーセンパワフル 内田博幸 54.0  6/02 新馬 阪神芝1600
ハンサムザムライ 荻野琢真 54.0  8/26 未勝利 札幌ダ1000
ブリリアントアスク 吉田隼人 54.0  8/04 クロOP 札幌芝1500
マイネルホウオウ 柴田大知 54.0  8/11 コスOP 札幌芝1800
マコトタンホイザー 川島信二 54.0  8/12 未勝利 札幌芝1800
ラウンドワールド 岩田康誠 54.0  8/11 コスOP 札幌芝1800
ロードクラヴィウス 丸山元気 54.0  8/11 新馬 札幌ダ1700
ロードシュプリーム 54.0  8/04 未勝利 新潟芝1600
ロゴタイプ 村田一誠 54.0  8/04 クロOP 札幌芝1500

フルゲート14頭のところに20頭が登録されています。

 アポロカーネル、セイウンチカラ、ディーエスコマンド、ディーエスタイド、ハンサムザムライ、ブリリアントアスク、マコトタンホイザー、ロードシュプリームが未勝利戦の勝ち馬で、賞金400万円の馬ですから、グランデアモーレは出走は確実です。

これ以降は2012年8月28日に作成

●特別登録段階での専門誌の評価

デイリー馬三郎

「見どころ」

過去にジャングルポケット、アドマイヤムーン、ロジユニヴァースといったGT馬が勝っている出世レース。今年も来春のクラシックを意識するスター候補が集結している。

 トーセンパワフルは阪神マイルのデビュー戦を快勝。ラウンドワールドに0秒4差をつけている。1週前は函館Wで5F68秒9―13秒2。ひと息入ったが仕上がりは上々だ。09年ダービー馬ロジユニヴァースの全弟という超良血馬が、ここも素質で圧倒する公算大だ。

 ラウンドワールドは2戦目を3馬身差で楽勝し、続くコスモス賞では着差以上の強さで完勝。1週前は札幌ダートで5F70秒8―12秒6。異父兄ドリームパスポート同様、使われながら力をつけるタイプのようで、ここは順調度で首位争いに加わる。

 コディーノは同舞台で初陣V。抜け出す時の脚が素晴らしく、2馬身半差でラスト3F33秒7の切れ味を披露した。1週前は函館Wで5F69秒8―14秒1。キングカメハメハ×SSで伯母にシンコウラブリイ。まとめて差し切る可能性も十分ある。

 あとは、
札幌芝1800mの新馬戦を勝ち上がったグランデアモーレ、コスモス賞で0秒1差の2着に入ったマイネルホウオウ、距離延長は微妙も不気味な函館2歳Sの2着馬コスモシルバード。

※日曜段階の「見どころ」ですので、回避馬が含まれているケースもあります。あらかじめご了承ください。

競馬ブック

有力馬のポイント

1800メートル戦になってからの勝ち馬には、ジャングルポケット、サクラプレジデント、アドマイヤムーン、ロジユニヴァースといった大物が名を連ね、夏の2歳重賞の中でも注目度では群を抜くこの札幌2歳S。来春のクラシックにつながるような、レベルの高い争いを今年も期待したい。

 ラウンドワールドは前哨戦のコスモス賞に優勝し、現時点で同期生を一歩リード。大きなフットワークなので、やや反応は鈍かったが、エンジンがかかるとスパッと差し切った。大物感漂う勝ちっぷりだったし、1分49秒4の勝ち時計も悪くない。どちらかというと広いコースで真価を発揮しそうなタイプだが、資質の違いだけで、この札幌でもチャンピオンに輝く可能性は十分だ。

 トーセンパワフルは阪神で早目に勝ち上がり、ジックリとここに備えてきた。一昨年に2着した同厩のアヴェンチュラ、そして、08年に優勝した全兄のロジユニヴァースと同じパターンだ。その初戦で負かした相手が前記ラウンドワールド。相手に不利があったとはいえ、2馬身以上突き放しているのだから、再びこれを封じ込めたとしても不思議ではない。

 コスモシルバードは函館2歳Sで2着。デビュー戦と同様に出遅れてしまったが、4角から外を回って追い上げ、最後はクビ差まで詰め寄った。距離不足が敗因であることは瞭然。したがって、3ハロンの距離延長は大きなプラスとなるだろう。重賞級の実力は証明済みなのだから、これも当然有力候補。

 コディーノの初戦もその強さが際立った。こちらも2馬身出遅れて後方から進んだが、スピードに乗るとまさに一頭だけ次元の違う走り。マクリ気味に追い上げ、ほとんどノーステッキのままで2馬身半突き抜けている。2度目の実戦でスタートが良くなれば、重賞のここでも勝ち負けは確実。

 コスモス賞のマイネルホウオウは勝ちパターンの展開。それだけに力負けの感もあるが、勝ち馬とともに後続を引き離したのだから、ここでも上位候補の一頭には違いない。他の有力どころと比較してセンスが高く、死角が少ない点が魅力。現時点での完成度で優位に立っている。

 ロゴタイプは現時点で既に2度のオープンを経験済み。敗れてはいるが、どちらも着差は僅かだった。中距離適性を見込まれ、陣営も早い段階から1800メートルのここを意識してきた馬。思惑通りの変わり身がありそうだ。

 
グランデアモーレはレース前半で若さを覗かせていたが、スピードに乗ってからの走りはなかなかのもの。直線でも、一枚上の決め手を発揮した。テンからスムーズな走りができれば、この相手でも互角の勝負に持ち込めそうだ。


 このように各専門誌とも有力馬の最後に我らが愛馬グランデアモーレが名前を連ねています。6、7番手評価ですが嬉しいですよね。


馬体チェック

グランデアモーレ

丹念に乗り込まれ、新馬勝ちした後も順調に攻めを消化している。深い胸前は力強い掻き込みの源。オットリした感じだが、22日にビッシリと併走追いをしたことで気合いは一変するだろう。



厩舎のはなし

グランデアモーレ

使った後も予定通りにきているし、水曜の1週前追い切りも変わりなく順調といった感じ。ジョッキーはスピードがあってレースがしやすいと言っていたからね。



中間の気配から

グランデアモーレ(馬体絞まる)

この中間もビシビシ乗り込まれ、緩めだった馬体も引き締まってきた。長目から軽快な走りで出色の時計もマークし、動きがピリッとしてきた。

ギャロップ

グランデアモーレ

 札幌芝1800メートルの新馬戦は、好スタートから2番手に控える競馬。前半は頭を上げて行きたがる場面もあったが、うまく我慢させて脚をためると、直線は内から鋭く伸びて快勝した。牝馬ながら力強いフットワークが目立ち、初戦で競馬を教えたことも今回につながりそうだ。前走後も札幌に滞在し、1週前の8月22日はダートで3頭併せを行い最先着。状態面の上積みも大きそうだ。


「1週前は未出走馬相手のけいこでしたけど、いい動きでした。順調にきているのが何よりです。新馬の前はあまり攻めていませんでしたが、競馬はうまくいきました。馬体も引き締まり、上積みを感じます」(松田剛調教助手)


中間の調教から

グランデアモーレ

1週前は僚馬2頭に好時計で先着。動きは軽快そのもので、上積みはこのメンバーでも1番か。

これ以降は2012年8月29日に作成

●気になる出馬想定表(9月1日 札幌11R 第47回 札幌2歳ステークス GV)

出馬想定表 9月1日 札幌11R 第47回 札幌2歳ステークス GV 芝1800m 定量 混合戦 全16頭 フルゲート 14頭  
馬名 予定騎手 斤量 前走 前走着順 前走人気 過去着順
アポロカーネル 津村明秀 54.0  7.28 未勝利 札幌芝1800
エデンロック 三浦皇成 54.0  7/22 新馬 札幌芝1800
グランデアモーレ 藤岡佑介 54.0  7/29 新馬 札幌芝1800
コスモシルバード 木幡初広 54.0  7/14 函館GV 函館芝1200
コディーノ 横山典弘 54.0  8/12 新馬 札幌芝1800
ジェネラルグラント 五十嵐冬樹 54.0  8/04 クロOP 札幌芝1500
タマモコンパス 池添謙一 54.0  8/04 新馬 札幌芝1500
ディーエスコマンド 勝浦正樹 54.0  8/04 未勝利 札幌ダ1700 10
ディーエスタイド 藤田伸二 54.0  8/11 コスOP 札幌芝1800
トーセンパワフル 内田博幸 54.0  6/02 新馬 阪神芝1600
ブリリアントアスク 吉田隼人 54.0  8/04 クロOP 札幌芝1500
マイネルホウオウ 柴田大知 54.0  8/11 コスOP 札幌芝1800
マコトタンホイザー 川島信二 54.0  8/12 未勝利 札幌芝1800
ラウンドワールド 岩田康誠 54.0  8/11 コスOP 札幌芝1800
ロードクラヴィウス 丸山元気 54.0  8/11 新馬 札幌ダ1700
ロゴタイプ 村田一誠 54.0  8/04 クロOP 札幌芝1500

フルゲート14頭のところに16頭が出馬想定されています。

●追い切り情報(8月29日更新)

前走前 7月25日 札幌ダート 良馬場 一杯に追う

助手
5F 68.0
4F 52.5
3F 38.9
1F 12.4[8]
ストレートラブ(3歳未勝利)強めの外を0.2秒先行3F付け0.2秒遅れ



8月11日 札幌ダート 良馬場 馬なり余力

助手
4F 59.4
3F 43.8
1F 13.9[8]


8月15日 札幌ダート 良馬場 馬なり余力

助手
4F 56.5
3F 42.0
1F 13.3[7]


8月18日 札幌ダート 稍重馬場 馬なり余力

助手
4F 57.0
3F 41.5
1F 12.9[7]


8月22日 札幌ダート 良馬場 一杯に追う

助手
6F 79.9
5F 64.7
4F 50.6
3F 37.2
1F 12.0[6]
シュミット(2歳新馬)一杯の内を0.4秒追走4F併せ0.4秒先着


8月25日 札幌ダート 良馬場 馬なり余力

助手
4F 59.3
3F 44.5
1F 14.6[8]


8月29日 札幌ダート 良馬場 馬なり余力

藤岡佑介
6F 84.8
5F 68.7
4F 54.2
3F 40.4
1F 12.8[7]
 8月11日、前走後、初めての追い切り時計を計時しました。前回は明らかに追い不足でしたから、今回はびっしりと仕上げてどのくらいの能力が出せるのか見たいですね。楽しみです。

 8月15日、終い重点で軽めに追い切られました。
 以下は8月16日に更新されましたクラブ公式HPグランデアモーレの近況報告です。
「今朝はダートコースで馬なり程度。15−15で終いだけサッと伸ばしています。前走からちょっと間は空くけれど、初戦がほぼ追い切り1本で使っているから、時間をかけてじっくり乗り込めるのはプラス。特に気になるとことはないし、精神面も安定していますよ。使っての上積みは確実だろうし、いいセンスをしているからね。来週ぐらいから強めを入れていけば十分いい状態に仕上がると思います」(松田博師)
 来週ぐらいから強めに追い切られるそうで、その辺りでこの馬の能力がわかりそうですね。

 8月18日、少し終いの時計が速くなりましたが、馬場が締まっているようですし、まだ軽めですね。水曜日の追い切りの動きに注目ですね。
 本日、グランデアモーレが勝った新馬戦の4着馬がダート替わりで圧勝しました。かなりレベルの高い新馬戦だったと言えますね。

 8月22日、今週出走の愛馬エスポワールシチー(GT6勝)が同じコースで追い切って6F81.3秒なのに対してグランデアモーレは6F79.9で走破しました。もちろん、エスポは馬場の9分どころ、グランデアモーレは6分どころと走っている位置が違いますし、エスポは強め、グランデアモーレは一杯と強さも違いますが、調教駆けするエスポを上回る時計ということで素晴らしい動きです。6Fでは全体の2番目の時計ということになります。併せた相手(2歳未出走馬)をかなり後ろから追走し、突き放しています。
 もちろん、競馬ブックでも右上がりの矢印と高い評価をいただいております。
 これは来週の札幌2歳Sでももしかすると馬券圏内に入れるかも知れません。それくらいしっかり追われて動きが良化しています。大物感が漂っていますね。

 8月25日、軽めに調整されました。22日の時計が1秒短縮されていました。どうやら上がりの時計が1秒間違っていたようです。それにしても6Fで80秒を切るとは・・・。いやはや凄いことです。

 8月29日、本番で騎乗する藤岡佑介騎手を背に追い切られました。先週目一杯やられているので軽めですが、競馬ブックでは2週連続右上がりの矢印とかなり高い評価をいただいております。ただ、ソエで出走は微妙とのこと。うーーーん、無理はして欲しくないが、期待が大きかっただけに残念。

これ以降は2012年8月30日に作成

●出馬確定表

出馬確定表 9月1日 札幌11R 第47回 札幌2歳ステークス GV 芝1800m 定量 混合戦 全14頭  
馬名 騎手 斤量 前走 前走着順 前走人気 過去着順
アポロカーネル 津村明秀 54.0  7.28 未勝利 札幌芝1800
エデンロック 三浦皇成 54.0  7/22 新馬 札幌芝1800
グランデアモーレ 藤岡佑介 54.0  7/29 新馬 札幌芝1800
コスモシルバード 木幡初広 54.0  7/14 函館GV 函館芝1200
コディーノ 横山典弘 54.0  8/12 新馬 札幌芝1800
ジェネラルグラント 五十嵐冬樹 54.0  8/04 クロOP 札幌芝1500
タマモコンパス 池添謙一 54.0  8/04 新馬 札幌芝1500
トーセンパワフル 内田博幸 54.0  6/02 新馬 阪神芝1600
ブリリアントアスク 吉田隼人 54.0  8/04 クロOP 札幌芝1500
マイネルホウオウ 柴田大知 54.0  8/11 コスOP 札幌芝1800
マコトタンホイザー 川島信二 54.0  8/12 未勝利 札幌芝1800
ラウンドワールド 岩田康誠 54.0  8/11 コスOP 札幌芝1800
ロードクラヴィウス 丸山元気 54.0  8/11 新馬 札幌ダ1700
ロゴタイプ 村田一誠 54.0  8/04 クロOP 札幌芝1500

表中 騎手の太字は乗り替わり

 ソエだなんだと情報が流れていましたが、無事に確定しました(ディーエス2騎が非当選除外となりました)。そりゃ、グランデアモーレはかなり前からこのレースが目標でしたし、出走できて嬉しいです。

 その辺りのことをクラブ公式HPグランデアモーレの近況報告で確認いたしましょう。

「水曜日はダートコースで追い切りました。先週の追い切り後からちょっとソエが気になっていて、そのあたりを考慮して無理はさせなかったけれど、馬なりでも気配はかなりいいですよ。ソエも出がけの一歩目がちょっと気になるぐらいで、歩き出せば問題ない程度。レースに行っての影響は心配しないでいいと思っています。一度使って落ち着きが出てきているのがいいし、重賞のメンバーに入っても楽しみです」(松田博師)

 ということで、確かにソエは気になりますが、使えない程度ではないとのこと。私もレースが楽しみです。 

●札幌芝1800mコース解説

 スタート地点は正面スタンド前。ホームストレッチの半ば付近だが、最初のコーナーまでの距離は約180m。見た目以上に最初の直線が短く、いきなりレースの流れを左右する勝負どころになる
 各馬はなるべく早く1コーナーに飛び込みたいところだが、直線が短すぎて簡単にいい位置は取れない。2コーナーを過ぎて向正面に入ったところでようやく隊列が落ち着く感じだ。
 脚質的には逃げ・先行馬が有利。上のクラスになるほどテンの主導権争いはシビアになりペースは上がるが、それでも前が残るのがこのコースの特徴。穴を狙う場合は、人気薄の前残りを狙うのがセオリー逃げ馬の単勝回収率が極めて高い
 枠順は基本的には内がいいが、内で出脚が悪いとヘコまされて簡単に位置取りが悪くなるので諸刃の剣。中枠で先行できるタイプが最もリスクが少ない
 血統的には、ダンシングブレーヴなどのリファール系の種牡馬が好相性。

有利な枠順 中枠
有利な脚質 逃げ〜先行
ポイント 脚質
種牡馬ベスト サンデーサイレンスが断トツ、トニービン
連対騎手ベスト 藤田伸二、武豊、横山典弘、武幸四郎、四位洋文
推定勝ちタイム 良馬場 稍重馬場 重馬場 不良馬場
2歳新馬 1分52秒6 1分52秒8
2歳未勝利 1分51秒6 1分52秒5 1分53秒2
2歳オープン 1分51秒1 1分52秒3 1分54秒4
3歳未勝利 1分50秒7 1分51秒3 1分52秒1
古馬500万 1分49秒9 1分50秒2 1分51秒6
古馬1000万 1分49秒2
古馬1600万 1分48秒9 1分49秒9
古馬オープン 1分47秒6

これ以降は2012年8月31日に作成

●専門誌の印と評価

競馬ブック

見解

「完成度の高さを感じさせた初戦のトーセンパワフル。ここを制してダービー馬の座に昇り詰めた全兄ロジユニヴァースにも劣らぬ走りを期待。ラウンドワールド、コディーノの決め手も特筆に値する。立ち回りの上手なマイネルホウオウ、追って味があり、距離延長が良さそうなロゴタイプやコスモシルバードにも注目したい。」


短評は「一角崩し」



予想家の印
馬名 小原靖 高柳利 井尻恵 CPU
グランデアモーレ
ロゴタイプ
コディーノ
エデンロック △△
トーセンパワフル
マイネルホウオウ △△ △△
コスモシルバード △△
ロードクラヴィウス
ラウンドワールド
ブリリアントアスク
ジェネラルグラント
二重△は△△で処理
あとは無印



予想オッズ
馬名 予想オッズ
ラウンドワールド 3.9
トーセンパワフル 4.1
コディーノ 4.9
ジェネラルグラント 9.8
ブリリアントアスク 10.3
エデンロック 10.4
マイネルホウオウ 12.9
ロゴタイプ 14.1
コスモシルバード 17.1
グランデアモーレ 21.1
タマモコンパス 25.8
以下29倍以上省略



スピード指数

馬名 最高値 3走前 2走前 前走 評価
グランデアモーレ 71 71
ラウンドワールド 89 73 83 89
トーセンパワフル 79 79
コディーノ 72 72
ジェネラルグラント 87 87
ブリリアントアスク 85 68 77 85

デイリー馬三郎

石堂道生 本紙の見解

「クラシックの登竜門として定着している出世レース。今年も来春に向けて好メンバーが集結、ハイレベルなレースになることは間違いない。6月2日の新馬V以来となるトーセンパワフル。早くも風格が漂っているほどの好馬体で、素質は間違いなく一級品。3カ月ぶりとなるが、早い段階からここ目標に調整され、函館→札幌と順調に乗り込みを消化。仕上がり万全で○との一騎打ち濃厚だ。」

◎ トーセンパワフル
○ ラウンドワールド
▲ コディーノ
× マイネルホウオウ
☆ エデンロック
△ グランデアモーレ
△ ロゴタイプ



 全13記者中 ◎(本命)印 なし、〇(対抗) なし、▲(3番手) なし、×(4番手評価) 2記者、☆(5番手評価) 1記者、△(6番手評価) 2記者と少し寂しい印となっています。


トレセン朝追い情報

ラウンドワールド
 岩田を背に札幌の角馬場→ダートを1周し1F14秒7。馬体をふっくらと見せ、張りも上々。活気も明らかに前走以上で、この中間の上積みは相当なものを感じる。(↑)

トーセンパワフル
 内田博を背に札幌の角馬場→ゲートを出し、ダートを1周。久々になるが馬体はデビュー時よりも迫力が出て、力強さを感じる。発馬もスムーズで、出走態勢は整った。(↑)

コディーノ
 札幌ダートで横山典を背に3F46秒4―14秒6。馬体の張りは前走以上で、脚取りも確か。一度使ってさらに活気が出てきた。(→)

マイネルホウオウ
 札幌の角馬場→ダートを1周。しまい少し伸ばしたが、反応が良くフットワークも力強い。馬体も締まって出来は前走以上。(↑)

コスモシルバード
 札幌の角馬場のみの調整。少しうるさい面を見せるたが、イレ込みまではいかず心配ない。馬体も太め感なく仕上がった印象。(→)

ロゴタイプ
 札幌の角馬場のみの調整。前走で減っていた馬体も回復し、今はふっくらと見せている。毛ヅヤも良くなり、張りも出てきた。前走以上が期待できる。(↑)

エデンロック
 札幌の角馬場→ダートを半周。初戦よりも体が締まり、張りも出てきた。少しうるさい面は気になるが、許容範囲。力は出せる。(→)

グランデアモーレ
 札幌の角馬場→ダートを1周し1F15秒4。のびのびしたフットワークで、気負ったところはなく雰囲気も上々。使った上積みは十分にある。(↑)


タマモコンパス
 札幌の角馬場のみの調整。30分時間をかけて入念なキャンターを行い、気合も十分。状態は良好。(→)

ブリリアントアスク
 札幌の角馬場→ダートを1周。うるさい面を見せてはいるが、ダートに入ってからのキャンターはなかなかの力強さ。馬体に張りも出てきた。(→)

アポロカーネル
 札幌の角馬場→ダートを1周。硬さもなくスムーズなフットワーク。気合も乗り気配は上々。(→)

●前走レース後の騎手・調教師・専門誌のコメント

グランデアモーレ(1着)

 「木、金曜と調教に乗せてもらって前向きな性格を掴めてましたし、ゲートも出てくれていい感じで運べました。ペースが落ち着いた時に頭を上げていましたが、それでもすぐに落ち着きましたね。首をしっかりと使えるので、重心が低くいい走りをしますよ。」(藤岡佑介騎手・競馬ブック)

 「追い切りが一本足りないかもしれないと言われていましたが、気性が前向きで新馬戦向きだと思っていました。真面目で乗りやすく、2コーナーで少し外に膨れるところがありましたが、4コーナーでは狭いところを割って出てくれました。牝馬としては味のある勝ち方だったと思います。まだ上積みも見込めそうです」(藤岡佑介騎手・ラジオNIKKEI)

 「フラフラしていましたが、それでも勝つのだから、力はある馬です。様子を見て、どこも悪いところがなければここ(札幌)に置いて調整するつもりです」(松田博資調教師・ラジオNIKKEI)

「厩舎からは追い切りが1本足りないと聞いていたが、気持ちを前面に出してくれた。味のある内容だったね。次への上積みも見込めるし、これからが楽しみ」(藤岡佑介騎手・デイリー馬三郎)

「前向きで行きっぷりがいいのはわかっていたので、意識的に控えた。ペースが落ちたときに頭を上げ、他馬に迷惑をかける場面はあったけど、それ以外は乗りやすく、最後も狭いところを割ったように、初戦としては味のある競馬だったと思います」(藤岡佑介騎手・ギャロップ)


 「中はロスなくインコースで脚を溜め、直線でも最内から抜け出すと後続を振り切って優勝。「調教の時から気のいいタイプだとは思っていたのですが、予想通りスッと好位につけることができました。2コーナーで外から来られた時に行きたがる素振りを見せましたが、あそこで行かせてしまうとこの先のレースでも行きたがってしまうので我慢させました。若馬だと普通はしばらく掛かるものですが、すぐに納得してくれましたし、その後の折り合いもスムーズでしたよ。4コーナーでは少し窮屈になりかけたものの、うまく内が開いてくれてそこから追い出したときの反応もよかったです。走り方がいい馬ですし素質は非常に高いと思うのでこの先も楽しみですね」(藤岡佑介騎手・キャロットクラブ公式HP)

 「ゲート試験に受かって間もなかったけど追い切りの動きがよかったし、まずはレースを使ってみてどんなものかと思って見ていたら勝ってくれたね。少し行きたがるような素振りがあったけど佑介もうまく我慢させてくれたよ。この血統で牝馬なのに普段はすごく落ち着いているのがいいですね。まだ脚元がムクミやすかったりするからすぐにどうこう言えないけど、週中まで様子を見て次のレースを考えたいと思います」(松田博資調教師・キャロットクラブ公式HP)
 「幾分余裕残し。練習と違って頭を上げることなく、ゲートをスッと出た。ただ、1〜2角で2回ほど頭を上げて外へ膨れ、他馬と接触しかけるシーン。その後は好位のインを手応え十分に追走。直線は前がガラッと開いて、しっかり伸びてきた。うまく立ち回れたとはいえ、なかなかの瞬発力を見せた。」(競馬ブック)

 「1〜2コーナー付近で頭を上げ、気性の若さを見せたが、好位のインに控え、馬混みの中に入れてからは集中して走れていた。直線も内のあいたスペースを突き、しっかり伸びて差し切る。完勝。追ってしっかりしているし、キャリアを積めばさらに良くなりそう。」(ギャロップ)

 「5枠からの発走。ふわっとしたスタートだったが出脚はよく、スッと前へ。1コーナーを2番手で通過した。前半1000m通過は64秒0のスローペース。ペースが落ちたところで頭を上げたため、なだめられて3番手に下がった。勝負どころでは他馬の手綱が動く中、ジッと内々の好位で我慢。最後の直線に入ると、追い出されてそのまま最内を突いた。4頭が一団となっての叩き合いを、ラスト50mで抜け切り1馬身1/4差をつけてのフィニッシュとなった。近親にはラフォルジュルネやアーデントらがいる。上手な立ち回りを見せた。」(競馬ブック)

●各陣営のコメント

グランデアモーレ

 「まだ追い不足気味であの勝ちっぷりだし、高い能力を秘めている。実戦を経験した慣れは見込めるし、重賞でどれくらいやれるか見てみたい。」(松田博資調教師・デイリー馬三郎)

 「追い不足の初戦があの勝ちっぷり。瞬発力があって能力も高いはず。実戦慣れも見込めるから、現状で重賞でどれだけやれるか」(松田博資調教師・競馬ブック)

 「新馬戦はV時計、上がりともに並で、ロスのないレース運びも勝因。伸びしろを加味しても善戦級。」(デイリー馬三郎)

トーセンパワフル

 「函館で一杯にやっているし、気合も十分に乗っている。パワーが増して成長を感じるし、落ち着きがあって調整も順調。ここでも期待したい。」(前川助手・デイリー馬三郎)

 「全兄はダービー馬で08年の覇者。スケール感があり、強い負荷をかけられる完成度の高さも強みだ。」(デイリー馬三郎)

ラウンドワールド

 「まだズルい面があって成長途上だが、それで勝っているあたりは能力。持ち味を生かす競馬をして届かないのなら仕方がないくらいの気持ち。」(松田博資調教師・デイリー馬三郎)

 「まだ反応面に甘さは残るが、トップギアに入ってからの瞬発力は一級品。前走からの上積みも大きい。」(デイリー馬三郎)

●ほっさん予想

 ソエの影響で出走が微妙とされていたグランデアモーレですが、予定通りに確定。これで先週のエスポワールシチーに続き2週連続重賞出走です。しかも土曜日の札幌競馬場。

 ソエの状態は気になりますが、状態はすこぶる良く、10年連続牝馬の優勝はないなど不吉なデータも多々ありますが、いいところまでは行くと確信しております。

 たとえ、一線級とは歯が立たなかったとしても、牝馬限定戦なら、ダートならと逃げ道も作っておきます。

 私個人はグランデアモーレは勝ち負けまであるのではないかと思っていましたが、専門誌ではやっけに人気がないですね。確かに、最内の1番枠は嫌ですが、14頭立てですし、前走のように上手く前が開けば或いはと思いますが、相手が全然違いますからねぇ。

 掲示板なら万々歳。9着以下ならがかりですね。

これ以降は2012年9月1日に作成

●レース 

 前走の新馬戦は抜群のスタートから好位置をキープし圧勝した我らが愛馬グランデアモーレですが、一完歩目は隣のロゴタイプに出遅れるものの(その抜群のスタートを切った2番ロゴタイプは8番人気と低評価ながら終始ペースを握り4着と掲示板を確保。やはりスタートは大切です)、それは隣のスタートが良すぎただけで、すぐに6番手と好位につけます。勝った3番のコディーノもスタートは抜群でした。

 ほぼラチ沿いを距離ロスなく進み、抜群の折り合いと頭の低い走りで、これは勝ったか?と思って見ていました。しっかし、さすがに重賞。ほとんどの馬の馬体が素晴らしいですね。毛づやもピカピカですし。

 道中は藤岡佑介騎手はおそらくコディーノをマークでピッタリと後ろにつけます。コディーノがスパートしてくれたら前が空きますので、抜群の判断だったと思います。

 グランデアモーレは直線に向くまで追い出しを待つ余裕があり、もしかしたら凄い脚ですべて交わし去るのかと熱くなりましたが、さすがに伸びているものの、そこは重賞、前を次々と交わすほどではなく、ジリジリと伸びた程度に見える脚。しかし、2番人気のトーセンパワフルは完封し6着で入線しました。

 5着までに入っていないことはテレビの映像からすぐにわかったのですが、6着か7着か、その辺は映像で切られていましたので、最初はわからずにドキドキしました。しかし、出走奨励金は確保してくれているなぁとは思いました。結局6着ですから、見えない中では最高の着で、賞金も未勝利戦2着以上ですし嬉しいですねぇ。

 勝ったコディーノの横山典弘騎手のガッツポーズが印象的でしたね。藤沢和雄厩舎悲願のダービー馬が誕生するかも知れません。

●時計の評価

 今回のグランデアモーレの走破時計1分49秒5良馬場は、札幌芝1800mの2歳オープンクラスの過去10年間の平均勝ちタイムが1分51秒1良馬場ですが、全体的に高速馬場ですので、他のレースと比較することにします。

 同日の1Rは2歳未勝利戦の芝1800mでした。このレースの勝ち時計は1分50秒4良馬場でした。1番人気馬が2着馬を千切って勝っていますので、最後まで追えばもう少し時計が出たかも知れません。

 先週8月26日の古馬1000万クラスのレースは勝ちタイムが1分47秒6良馬場でしたし、古馬500万クラスは1分48秒9良馬場でした。

 古馬と比較するとグランデアモーレの走破時計はなんだか500万クラスの時計のような気がしますが、このレースのレコードタイムは2006年にナムラマースが記録した1分48秒4良馬場で今年の勝ち馬コディーノの時計はそれよりも僅かコンマ1秒遅いだけのほぼレコード決着。

 しかも例年は1か月あとに開催されているレースですから、馬の成長ぶりも違うでしょうし、そういう意味でも今年は相当なレベルだったと思います。

 これらを考えるとやはり全体的に時計も速くレベルの高い一戦だったと言えるでしょう。グランデアモーレはまだ2戦目ですから、これだけ時計が詰められたということはまだまだ伸びしろがありそうですし、ソエの影響も多少はあったでしょうから、もっとやれると思います。本気でクラシックにも乗れるのではないでしょうか。次は牝馬限定の重賞ならかなり人気になりそうです。楽しみです。

●レース後の騎手・調教師のコメント

グランデアモーレ(6着)

 「一瞬は勝つかなと思ったぐらい。やっぱり走りますね。今日は内枠でうまく立ち回れましたし、前回のように頭を上げたりすることもなく、上手に競馬をしてくれたと思います。」(藤岡佑介騎手・競馬ブック)

 「4角でスムーズにさばけたし、レースとしては非常にいい内容。秋が楽しみ。」(藤岡佑介騎手・日刊スポーツ)

 「人気馬の後ろで理想的な位置が取れた。折り合っていたし、秋が楽しみ」(藤岡佑介騎手・デイリー馬三郎)

 「枠が極端でしたし、下手に動かさずにまずはスムーズな競馬をさせることを考えていました。レース前から勝った3番の馬が強いと踏んでいましたし、その馬を前に見ながらいいリズムで運べました。勝負どころの手応えが抜群に良く、これはいけると思ったほどでした。直線はソエの影響があったのか伸び切れなかったものの、今日の上位馬はかなりレベルが高いと思いますし、前回かかり気味だった最初のコーナーも今回は我慢が利いて決して悪くない走りでしたよ。ソエが早い時期に出てくれたのでその分早く治まってくれるでしょうし、脚元が固まってくれば楽しみな馬です」(藤岡佑介騎手・キャロットクラブ公式HP)

 「この中間にソエを気にしていたので、レースに行ってどこまで我慢出来るかと思っていたんだけど、頑張ってくれましたね。最後は離されたけど道中は勝ち馬に付いていく感じで上手に走っていたよ。レース後の状態に大きな問題がなければ、いったん栗東へ移動させたうえでトレセン近くの牧場へ放牧に出すつもりです。少し休ませればソエも落ち着くでしょう」(松田博資調教師・キャロットクラブ公式HP)

コディーノ(1着)

 「強かったです。前回はセンスと能力だけで勝ってくれたようなものでしたが、今日はゲートも出ましたし、折り合いもつきました。追ってからの反応もよかったですし、時計も大幅に詰めてくれましたからね。まだ若いですから、とにかく今後も無事にいって欲しいですね」(横山典弘騎手・ラジオNIKKEI)

 「今日は引っかかることもなかったですし、反応もよかったですね。この血統は少し気の乗りやすいところがあるので、そこが少し心配でしたが、今日の競馬を見るかぎり大丈夫そうです。このあとはノーザンファームに放牧に出して、今後のことはこれから考えます」(藤沢和雄調教師・ラジオNIKKEI)

 「きょうは強かった。2回目でゲートをちゃんと出てくれたし、道中も折り合いがついて、追い出してからの反応も良かった。まだ若い馬。無事に成長してくれれば」(横山典弘騎手・デイリー馬三郎)

ラウンドワールド(2着)

 「まだ完成形ではありません。徐々に力をつけている段階です。負けたことは悔しいですが、次がんばりたいと思います」(岩田康誠騎手・ラジオNIKKEI)

 「まだ完成形じゃない。体が小さいので440キロくらいになってくれれば」(岩田康誠騎手・デイリー馬三郎)

トーセンパワフル(7着)

 「勝った馬と同じような位置につけられたのですが、追ってからの反応がよくありませんでした。折り合いはついていたのですが……。まだ2戦目ですから、この先よくなってくれればいいですね」(内田博幸騎手・ラジオNIKKEI)

 「いい位置にいたけど、反応が良くなかった。折り合いも楽だったので、もうちょっと頑張ってほしかった」(内田博幸騎手・デイリー馬三郎)

●気になる賞金は

 出走奨励金が本賞金3000万円の7パーセントですから、210万円(未勝利戦2着以上!!)、特別出走手当が384000円。計2484000円。1口で割りますと5000円程度はあると思われます。さすがに重賞ですし、大きいですね。

●今後の展望

 生まれも早く、父や母が早期に活躍していたことから仕上がりも早い馬だとは思いますが、重賞でも十分通用するところを見せてくれましたし、これからが本当に楽しみです。今日の走りならいずれ1000万クラスくらいは勝てそうな気がします。いや、牝馬限定戦の2歳3歳戦なら重賞でも勝負になるでしょうか。今日は牡馬に敗れただけですもんね。

 次走は少し休養を挟んでになると思いますが、暮れのGTに出たいですね。いい勝負になるのではないでしょうか。それには賞金加算が絶対になりますね。次は関西で走ってくれると最高ですね。早く目の前で見たいなぁ。

●最後に

 追い不足の前走でも勝ちを収め、ビッシリと追い切られて動きも良化した今回、私個人は勝ち負けもできるのではないかと自信はありましたが、実際前走は距離ロスもなく、恵まれての勝ちのような言い方をする新聞もあり、重賞でどれだけやれるのかは走って見ないとわからないというのが本音でした。

 しかし、今回の走りで私は確信しました。やはりグランデアモーレはかなり走る馬です。購入時はここまでとは思っていませんでした。ですから、新馬戦勝ちも驚きました。愛馬プリュムやハルシュタットのように、3、4戦で勝ち上がってくれれば嬉しいなぁ程度でした。

 大好きだったベガを管理されていた松田博資調教師。ダビスタなどでも任せて安心の高い評価の厩舎です。そんな憧れの厩舎の馬を師の定年前に1度持ちたい、しかしここの厩舎は一流ブランドですから、なかなか安価な馬は募集されない。そんな時に出会ったのが、この1口5万円という安価なグランデアモーレでした。この厩舎でこの値段ならそれだけでも十分なのに、父は仕上がり早のネオユニヴァース、母もクラシックトライアルで4着と早い時期から能力を開花させていた馬でした。そして馬格もありました。またこの馬自体も1月と早い生まれでした。

 そんなことから、負の要素はほとんどなく、ほとんど迷わず最優先枠をこの馬に使うことにしました。

 こんなにばっちり走るとは正直嬉しい誤算です。

 後はスピードのある芝馬は故障がつきものですし、ましてやこれだけの時計で走った後です。故障だけはないようにコツコツと頑張って欲しいですね。

 私は基本的に安価な馬しか買わないので、クラシックとは無縁ですが、なんだかこの馬で少し夢を見たい気がしてきました。次走は関西なら飛んで見に行きたいですね。


 期待してるぞ、グランデアモーレ!!

最後までご愛読ありがとうございました

2012年8月2日立ち上げ 11日、12日、16日、18日、22日、23日、25日、26日、28日、29日、30日、31日、9月1日、3日加筆
グランデアモーレの過去の特集をご覧になりたい方はこちら

2012年 7月29日 デビュー戦 2歳新馬 札幌芝1800m (1着/5番人気) 

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